あさひ総合病院 薬剤科 大森 智大 薬剤師
あさひ総合病院で感染対策委員をしている薬剤師の大森智大です。
今年は新型コロナウイルス感染症の流行により「渡航の自粛」、「手洗い・消毒頻度の増加」、「マスク着用の徹底」等の社会的な環境の変化がありました。
これらの感染予防対策が功を奏しているのか、今年のインフルエンザ患者数は例年に比べて少ないようです。しかし、その一方で、インフルエンザ感染症と新型コロナウイルス感染症が同時に流行する可能性も示唆されており油断は禁物です。
どちらの感染症も症状が似ているため、発熱や風邪症状等のある患者さんが、インフルエンザ感染症なのか新型コロナウイルス感染症なのか、あるいはどちらでもないのか検査結果が出るまで患者さんも医療機関も混乱することが予想されます。混乱を少しでも避けるため、インフルエンザ感染症と新型コロナウイルス感染症が同時に流行するリスクを減らすことが重要になってきます。
インフルエンザには予防のワクチンや治療薬が確立されています。まずはインフルエンザに“かからないこと”、インフルエンザを“うつさないこと”が大切です。ワクチンは感染自体を防ぐためのものではありませんが、「発症を抑える効果」や「重症化を防ぐ効果」が期待されます。まだインフルエンザワクチ ンを接種されていない方は早めに受けましょう。
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