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2021年7月号 新型コロナウイルスワクチンについて

2021年7月号 新型コロナウイルスワクチンについて

   内科 福島 泰男 医師

 

新型コロナワクチン関連の情報が連日報道されるなか、“ファイザー社のワクチンは有効率95%”などと報道されており、ご存知の方も多いと思います。この有効率95%とは、「ワクチンを受けた100人のうち95人が新型コロナに感染しなかった」という意味ではありません。実は、感染しなかった人の割合ではなく、感染症を発症した人の割合について説明したものです。正確には”ワクチンを接種した集団の発症者の割合が、接種しなかった集団の発症者の割合より95%減った”ということ。言い換えると接種したことで各個人の発症する危険性が95%減ったことを意味します。正確な意味は難しいですね。

ワクチンの副反応については、注射した部分の痛み、倦怠感、頭痛、筋肉痛などが比較的多く、下痢や発熱なども見られており、若年者に比べて高齢者の方が少し副反応の頻度が低いことが報告されています。

ワクチンの安全性や予防効果の持続期間など現段階では不明な部分も多いですが、有効性について適切に理解され、あくまでもご本人の意思に基づき接種を受けていただくものです。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に差別的な扱いをしたりすることのないようお願いします。

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