0765-83-1160

外来受付:7:20~11:30 / 12:30~16:30

キービジュアル

お知らせ

  • コラム

2022年4月号 新型コロナウイルス感染症の暮らし

2022年4月号 新型コロナウイルス感染症の暮らし

   あさひ総合病院内科 福島 泰男 医師

 

 新型コロナウイルスが、日本に上陸して2年余りとなった。ウイルス変異が速く、最近ではデルタ株からオミクロンに置き換わって流行を繰り返している。まだまだ「出口が見えない」ようにも思える。しかし、意外と「出口が近くにある」かもしれない。まず感染で重症化する危険因子がハッキリしてきた点である。危険因子としては、年齢(60歳以上)、肥満(BMI≧30、BMI=体重kg÷身長m÷身長m)、慢性肺疾患(肺気腫など)、心臓病、糖尿病、慢性腎不全、脂質代謝異常症、がんを患っている状態などがあげられる。
 また、生活習慣病の予防あるいは、悪化を防ぐことが極めて大切であることがわかってきた。食事と運動、内服で肥満を解消し、禁煙と適切な飲酒に心がければ、罹患しても多くの患者さんで新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐことができるのである。
 更に治療は「感染症後の治療」から「ワクチンによる予防」と「感染後に重症化させない初期段階での治療」へと変化してきている。経口内服(パキロビッド、ラゲブリオなど)が臨床現場で導入されてきている。これらの新規経口薬は、副作用と他の薬との飲み合わせで使いにくい面がある。しかし今後、重症化予防の経口薬が次々と開発され、より使いやすい薬が登場すれば「出口は意外と近い」と期待できる。

一覧へ

採用情報

トップへ