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2022年9月号 糖尿病とフットケア

2022年9月号 糖尿病とフットケア

   あさひ総合病院 主任看護師 堀川 千織

 

 外来で糖尿病療養指導を担当している看護師の堀川です。
 「糖尿病で足を失う」というとどこか他人事のように思えますが、国内でも糖尿病などが原因で足病変が重症化し、下肢切断に至る人が年間1万人以上に上ると言われています。これは、膝下、膝上、あるいは股関節から下を切る大切断の人数ですので、足の指だけといった小切断は含まれていません。また女性より男性の方が多いという結果もあります。
 なぜ糖尿病の人は足を失いやすいのかというと、血糖が高い状態が続くと、神経障害や末梢の血流障害、抵抗力の低下により小さな傷が治りにくくなります。小さな傷が放置されると潰瘍や壊疽(組織が腐ってしまう)を引き起こすからです。
 そうならないためには、日頃から足の観察を行い清潔に保つことが大切です。また、保湿を行う、正しい靴の選択と履き方、適切な爪の手入れを心がけてください。そして異常を発見した場合は自己流の処置をするのではなく、医療機関への受診をお勧めします。
 なかなか自分で足を見ることが出来ない方や爪の手入れが出来ない方など足のことでお困りの方は、当院のフットケア外来にご相談ください。

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