あさひ総合病院　主任看護師　清水　香　

　最近「腸活」という言葉をよく耳にしますが、腸活とは「腸内環境を整えて腸が持つ本来の力を取り戻す」ことをいいます。腸内環境が乱れると下痢や便秘といった不快な症状が現れ、食欲低下、気分がすっきりしないなど、私たちの心と体に大きな影響を及ぼします。

　では、腸内環境を整えるにはどうすれば良いのでしょうか？私たちの腸内には様々な細菌が存在しており、それらがお花畑のように見えることから腸内フローラと呼ばれています。腸内フローラの乱れが下痢や便秘を引き起こすといわれ、この乱れを改善することが腸内環境を整えることにつながります。ヨーグルトなどの乳酸菌は腸に良い菌を届けてくれます。しかし届けるだけで、腸内で増えることはありません。そこに食物繊維やオリゴ糖などが加わると腸内の良い菌を育ててくれます。これらの相乗効果により腸内フローラが改善し腸内環境も整います。そして体と心をリラックスさせます。よく寝て、朝日を浴びて目覚めたら適度な運動を行いバランスの取れた食事をします。そうすると自然に便意を催します。便意を催したら我慢は禁物、トイレに行きましょう。

　あさひ総合病院では、苦痛の少ない排便ケアの実施を目標に活動する看護師「ＰООマスター」が２名います。ＰООマスターとは排便のメカニズムや排便障害などについて学び、苦痛の少ない排便方法を実践する人をいいます。排便ケアでお悩みの方は、まず総合相談窓口へご相談ください。