あさひ総合病院　内科　福島　泰男　医師　

　この３年、日常生活に大きな影響を及ぼしてきた新型コロナウイルス感染症。この原稿を作成しているのは、ちょうどマスク着用が個人の判断に委ねられることになった直後です。特に要請がある場合以外、屋内・屋外を問わずマスクを着用するかしないかは個人の判断が基本となります。ただし医療機関受診の際はこの限りではなく、当院では感染予防上、しばらくの間、外来受診、病棟内でのマスク着用を利用者の方にお願いしています。また医療機関以外でも利用する施設の状況によって、施設側からマスク着用の協力依頼がある場合も想定されます。その際には着用の協力をお願いします。

　５月８日から新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同等の５類感染症に移行します。患者さんにとって一番大きな違いは医療費の自己負担です。これまで医療費は公費支援が行われていましたが、移行後は自己負担が発生することになります。この負担増に伴い受診を控えることがないよう段階的に見直されることとなっており、高額な治療薬の費用や治療のための入院医療費については、今年９月末まで公費の支援が予定されています。新型コロナ治療薬は非常に高額です。治療薬を使用するかどうかに関しては、受診した医療機関でよく相談されることをお勧めします。