あさひ総合病院 泌尿器科 医師 釣谷 晋二
すぐおしっこに行きたくなる、夜に何回もトイレに通わないといけない、という悩みは結構たくさんの方が抱えていると言われています。おしっこが近くなる原因としては、たくさんの要素が複雑に絡み合っている場合が多く、原因を一つにしぼるのは難しいのが現実です。わざわざ病院に行くのは気が引けるが、生活習慣には気を付けることで何とかよくならないか?と考えている人は多いようです。
そこでまず必要なことは、1日のおしっこの出方を記録することです。この記録を「排尿日誌」といいます。1日24時間を通してトイレに行った時刻や1回に出た量を計量カップで測定して記録するといろいろなことがわかってきます。通常1日に出るおしっこの総量は1500mℓ程度が目安とされています。ある程度尿意を感じた時に1回で出るおしっこの量は250~300mℓ程度ですので、平均すると5~6回が理想的です。もし1日量が1500mℓを大きく超えるようなら水分を過剰に飲んでいることになりますので水分を控えたほうがよいでしょう。逆に極端に少ないようなら水分の飲み方が少ないということになり、脱水に近い状態ですのでもっと飲む必要があると言えます。また1回に出るおしっこが250mℓより極端に少ないようなら、膀胱が広がらない状態であると考えられますので、内服薬による治療を考えてもよいでしょう。
おしっこでお悩みの方はまずは「排尿日誌」を記録してみてはいかがでしょうか。
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