あさひ総合病院 副看護師長 堀川 千織
外来で糖尿病療養指導を担当している看護師の堀川です。
日本人の5人に1人が足の水虫に悩まされているといわれています。そして爪の水虫は約1,000万人以上が発症しているとされています。足や爪の水虫は命に関わるような深刻なものではないと軽く考えている人は多いと思います。しかし、糖尿病の人は足や爪の水虫には特に注意が必要です。糖尿病の人は、血糖が悪い状態が続くと、神経障害や末梢の血流障害、抵抗力の低下により皮膚が弱り、感染症へのリスクが高まります。そのため糖尿病の人は水虫になりやすいのです。水虫を放置したままにしておくと、そこからばい菌が入り込み、最悪の場合は潰瘍や壊疽(組織が腐ってしまう)を引き起こし、足を切断しなければならない事態になるかもしれません。
そうならないためには、日頃から足の観察を行い、清潔に保つことが大切です。あわせて爪の観察も大切です。爪の色はどうでしょうか。爪が白っぽくなったり黄色っぽく濁っていたりする時には一度通院している医師へ相談してみてください。
糖尿病の方で、なかなか自分で足を見ることができない方や爪の手入れができないなど、足のことでお困りの方は当院のフットケア外来にご相談ください。
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