あさひ総合病院 内科医師 橋本 泰樹
近年、地域医療の現場では、西洋医学と漢方医学を組み合わせた「統合的な医療」が広がっています。漢方治療は、症状だけに注目するのではなく、体質や生活リズム、気温や湿度の影響まで含めて「からだ全体のバランス」を整えることを目的としています。
例えば、冷えや疲れやすさ、胃腸の不調、肩こり、睡眠の質の低下など、検査では異常が出にくい不調に漢方薬が有効なことがあります。また、更年期症状、慢性的な便秘、ストレスによる体調変化、自律神経の乱れなど、日常的に起こりやすい症状にも幅広く対応できます。
現在使われている漢方薬は日本で独自に発展してきたもので、数百種類の生薬を組み合わせて作られています。患者さん一人一人の体質に合わせて処方するため、同じ症状でも選ばれる薬が異なる点が特徴です。
「なんとなく調子が悪い」「病院に行くほどではないけれど気になる」という段階で相談できるのも漢方治療の強みです。地域の皆さんがより健やかに過ごせるよう、医療現場では西洋医学と漢方医学の二刀流で健康をサポートしていきたいと考えています。
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